赤枝騎士団の履歴(No.2)

聖炎塔に於いて最も高い殉職率を誇る部隊とされるのがレッドブランチ部隊、通称「赤枝」部隊です。誇るな。
風間空直属部隊を自称する彼らは実際の所全然直属ではないのですが、構成員の大半が平和のためではなく死地と戦いを求めて集った人格破綻者達であり、そんな連中に規律を守らせる為に風間空が必要とされたので事実上彼が直属の上司となります。現在では練度の上昇に伴い生えてきた隊長格によって厳格に取り締まられています。
赤枝への編入は完全志願制であり、イリスも風間空もとっとと解散させたいとすら思っていますが、度し難い戦闘狂が次々と参入し、こんな戦闘狂達を散らすのはそれはそれで問題が起きそうで怖い為なし崩し的に成立してしまっています。
赤枝達は生還が絶望しされるような作戦に嬉々として飛び込み、損耗を恐れず果敢に戦い成果を上げる恐ろしい部隊です。
本来彼らは秩序に属するような超人ではなく、脅威に近しい存在なのですが、本当にさまざまな理由で集い、三つの誓いだけを胸に死に向かって全力疾走をします。
誓いの一つは不忠の禁止です。彼らは主であるイリスと直属の上司と勝手に定めてる風間空に絶対の忠誠を誓い、それに仇なす行いを決して許しません、もし赤枝の中に不忠者が出た時は即座に切り捨て粛清します。二つは仲間の庇護です。彼らは赤枝以外の聖炎塔のエージェント達を命をかけて守り抜きます。彼らは死ぬのは自分たちの役目であると信じ、自分たち以外のエージェント達は平和な時代にこそ必要だと考えています。最後に重要なのが、死ぬ時は笑って死ぬ事、見送る時も笑って見送る事です。彼らにとって死は悲しい事ではなく華々しい退場劇なのです。恐れず、惑わず、笑って戦い死んでいく、死んでいった仲間を笑って見送る、そういった価値観を強く共有します。結果として、最も過酷な任務に駆けつけ笑いながら戦うイカれ集団が完成したのです。解散させたい。
その存在は塔内でも賛否両論ですが、一度でも共に戦った事のあるエージェント達は、「悪い奴らではない」という姿勢を一貫させています。
戦闘狂が集う都合上、古流が多めですが、他出自も混ざりどう見て寄せ集め部隊のようなのに、見事な連携で戦うあらゆる意味で異色の部隊となります。