ギャップおじさん外典キャンペーン『真覚本能』
世界を滅ぼす災厄が人知れず終わり、時が流れた。
時は無惨にも世界を変え、世界に蔓延る大半の闇の組織は滅びた。
しかし、それは曲りなりにも抑制されていた存在の跋扈も意味していた。
これは外典__。何かが致命的に歪み、光に波及した世界。
貴方達は、この世界で光と闇の境界に立ち、光を守る組織に立つ。
贄川 イリスとその賛同者たちにより、人々の日常を守るために設立された組織。
広義的には闇の組織でありながら、表社会にも許容されているという特異な特徴を持つ。
設立されて日の浅い組織故に、設立者を始め若手の構成員が多いが、優秀な者が多く、古強者や歴史ある組織の協力者も多数存在することから、侮れない能力と地位を確固たるものとして築いている。
きっかけは、創設者である贄川 イリスの身に起きた悲劇からだった。
幸福に生きていたイリスという少女は、闇による陰謀により愛する両親を奪われた。
自身を庇護する超人達と共に真実を追い、精算を終えた後、イリスは夢を抱く。
闇によって脅かされる人々を守り、闇の中で苦しむ者に手を差し伸べたいと。自分が、己の復讐相手が経験した悲劇を他の誰かが味わうことのないようにと。
このイリスの決意こそ、聖炎塔の始まりと言える。
イリスが夢のために研鑽を重ねる中、彼女に新たな悲劇が襲いかかる。
地球がとある陰謀により全表土及びほぼ全ての生命が焼却されてしまったのだ。
失われたものを取り戻すために奮闘。多くの仲間と共に焼却された全てをを取り戻すことに成功する。
創設メンバーの2人、風間 空及び鳥羽見 哉太はこの事件をともに駆け抜けた戦友である。
この2人に加えた、共に未来を奪還した戦友達と共に作り上げたのが聖炎塔(当時の呼称はトーチポート)となる。
黎明期の聖炎塔の主な活動は、創設メンバーが暮らす町内でのボランティア活動だった。
人を救うには、まずは身近な、些細なことから。
当時の人々から見た聖炎塔は、ボランティアサークルのようなものだったという。
その裏で、時には日常を脅かす脅威と相対することや、超越技術に振り回される人々を保護することもあった。
こうして知り合った人々と縁を繋ぎ、聖炎塔は緩やかに勢力を拡大させていった。
当時はこのまま日本に限定された小規模な活動を行い、世代交代を重ね徐々にその影響範囲を広くしていくという方針が見据えられていた。
その形が大きく変化するのは、とある事変によるものだった。
"大厄災"と呼ばれる、"伏魔事変"…"修羅の国"崩壊をきっかけに起きた世界の大変革。
多くの闇に潜む組織、強大な超人が世界の変革を超えられず沈みゆく中、未だ耐え続けていた秩序組織が目を付けたのが聖炎塔だった。
先の大事件を経験する優秀な構成員が多かったこと、風間 空という若き大英雄を切り札として有していたこと、そして何より、聖炎塔が表社会に認知される形で活動を行っていたことが決め手となる。
闇に潜む管理者でも境界を越えたものを裁く断罪者でもない、救いを求める人々に手を差し伸べる支援者。超人の新たな形のモデルケースとして、聖炎塔はその姿を変えた。
古来から裏から日本を守護してきた秩序組織であるヤタガラスや葉隠一族が初期から支援していたこともあり、日本国内はしっかり地盤が固められた。
海外への進出は徐々に進められているが、政治や信仰が絡んだ思惑によりうまくいっていないことも多い。
一般的には脅威専門の警察、怪物専門の狩人のような組織であり、軍隊などの武装した兵力からは一歩劣ると認識されている。
この認識は事実とは異なるが、超人と一般人の間の確執を増やしたくないという代表の意思により、誤解を解かない方針である。
冥海楽土で起きた事件を経て、聖炎塔及び超人の一般評も変化が起きつつあるが、様々な勢力の努力により、ひとまず現状維持が保たれている。
表社会に認知された状態で世界の秩序を守るという、非常に困難な使命を託しているということから、協力的立場が多い。
金銭的援助、人的支援などの形で聖炎塔に対し数多くの支援が行われている。
しかしこれらの支援は、聖炎塔が"世界の守護者"であることを前提に行われているものだ。
聖炎塔が秩序を乱す立場に陥ることがあれば、彼らは支援者から討伐者へとその姿を変えることとなるだろう。
その組織が何を目的として運営されているかで聖炎塔との関わり方は大きく変わる。
たとえば、治安維持を目的とする組織でもそのやり方が表社会の犠牲を問わないやり方であれば敵対するし、武による仇討ちを目的とする組織であっても節度を持ち表社会に関わるならば協力することもある。
世間一般の認識が怪物に対する狩人である関係上、現世に基盤を置かざるを得ないような人外は聖炎塔を恐れ敬遠するものは多い。
それでも協力するという人外は、人間や人間社会に理解がある者、好意を持つ者、庇護を求めるものなどである。
現世にホームを持たない人外は、我関せずと拠点である異界に籠もっているようだ。
強大な個である超越者との関係は、目まぐるしいものとなることが多い。
共闘した相手と敵対することもあれば、殺し合った相手と共に別の相手と戦うことになることもある。
代表者【贄川 イリス】
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